「海上牧雲記」登場人物別 あらすじ5〜6話と解説

海上牧雲記」登場人物別 あらすじ5〜6話と解説

 

こんにちは! 華蓮です。

海上牧雲記〜3つの予言と王朝の謎」見てましたか〜?

このあらすじ記事の趣旨は、「あらすじ1〜2話」の記事の最初の部分を参照してくださいね。

 

以下、前回の続きです。ネタバレ注意ですよ〜(笑)

 

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<牧雲笙(ムーユン ション)>

穆如寒江(ムールーハンジャン)が牧雲笙を訪ねてくる。牧雲笙は「自分だけ離れに住んでいる。母が人ではないから、皆がおそれている、自分は不吉な存在だ」と寒江に告げる。続けて「私が剣を持てば天下が乱れるという予言があるため、館には鉄器がない。」

寒江は予言を信じているのか、と牧雲笙に問うと「皇帝が信じている」「嫌がらせを受けるより、無視される方がいやだ」と答える。

寒江は、「今後は俺が守ってやる」と伝える。

 

皇宮内で輿に乗った第三皇子 牧雲合戈(ムーユン フーグ)と牧雲笙が鉢合わせをする。輿を降りた牧雲笙が歩き出し、輿をあげると言って立ち去ろうとする。合戈は輿を下がらせ、下僕に牧雲笙を殴るよう命じる。そこへ寒江が割って入り、牧雲笙を助ける。

出生の秘密を知らない牧雲笙に対し、合戈は何か言いたそうだが、父に口止めされているため言えない。合戈は、「桜が咲いている宮殿にお前の母がいるから、そこへ行って自分が何者かも突き止めればよい」とけしかける。

 

牧雲笙は、合戈が渡した花を頼りに、宮殿内を歩き回る。やがて、ある建物の前に座っている老婆と会う。笙が名乗ったとたん、老婆は彼を追い出して門を閉める。(5話)

 

牧雲笙は、穆如寒江をつれて再度屋敷を尋ねる。門を開けると、老婆が待っていた。老婆は「後悔するから会わない方がよい」と諭すが、牧雲笙はひとり屋敷に入っていく。そこにはしわくちゃの醜い老婆が横たわっていた。牧雲笙は驚いて腰を抜かす。

 

銀容妃(インロンフェイ)の館 永銀宮:

「どうして私を生かすの!」と叫ぶ銀容。侍女の老婆は無理やり薬を飲ませる。そこへ皇后が入ってくる。「私が生きていてほしいから」「この姿を見るたび溜飲が下がるわ」と話す。老婆に対しては「断心草を飲んでいても死んでいないから、まだ昔の秘密を漏らしていないようね」と言って去っていく。

 

穆如寒江が再び一人で訪ねてくる。彼は黙って老婆 林秀曼(リンシューマン)の手伝いをする。老婆は断心草を寒江に飲ませようとする。断心草は、毒はないが特殊な効能がある、飲んだ後に約束を破ることがあれば、2時間以内に種が芽を出し、骨と血を養分に成長し、1日後には体を食い尽くす、そして花に変わる。寒江は飲みそうになるが、林秀曼は薬をこぼして阻む。

林秀曼は「牧雲笙が死んでもおまえに関係ないだろう、自由になれるのに」と言うと、「友達だから死んで欲しくない」と答える。続けて、林秀曼に秘密を打ち明ける。「自分は親に捨てられた子なので、笑っていても心は寂しいものだ、牧雲笙も孤独を抱えている、自分以上に寂しい。だから牧雲笙の気持ちがよくわかる、自分と似た境遇だから。彼はもう一人の自分だ」と語った。

すると、林秀曼が14歳で宮中に入った自分の身の上を思い出して泣き出し、寒江を追い返した。彼が去った後、木の下から箱を掘り出す。そして銀容に暇乞いをする。

 

牧雲笙(ムーユン ション)の館:

林秀曼が牧雲笙を訪ねてくる。そこには、穆如寒江と蘇語凝(スーユーニン)もいた。林秀曼は真実を語りにきたと告げる。

銀容は、皇帝の寵愛を受ける絶世の美女であった。あのような姿になったのは、皇帝に裏切られたから。12年前の冬、銀容を守るため大臣を罷免すると、鄴王(イエワン、皇帝の兄)が乗り込んできた。大臣に請われ、親王軍を率いてやってきたのだ。鄴王は「父王の目の前で、銀容が秘術を使って自分を皇太子の座からおろされたのだ」と主張したが、皇帝は「宴席で父王を刺傷したのは、銀容とは関係がない」と反論。鄴王は「皇帝のそばに妖女がいるのはよくない、銀容を引き渡すか、または我が軍に攻撃されて皇帝の座を譲るかどちらかだ」と迫った。

 

国と銀容のどちらをとるかをせまられ、皇帝は「辻目」という名の剣を銀容に向ける。「辻目」とは天子の剣、「人生の辻を見よ」という含意、「岐路あらば果断に選択せよ」という意味がある剣だった。すると、銀容が剣に向かって刺されながら歩き、「私を殺すのですね、魅族は殺すものを蝕み、取り込む種族。私は間違っていた、誰もが愛を求め喜びを望むのが人だと思っていたが、あなた方は暖かいものを捨て、冷たいものを求めるばかり。自分が間違っていた」と話し、剣を抜いた。魅族が殺意に反撃するのは本能だが、銀容はその力を押さえ込んだ。なぜなら、皇帝を心から愛していたためだが、そのために霊力がなくなってしまった。

 

林秀曼は、「こんな残酷な話をしたくはなかった、純粋なものを求めるには、大きな力と勇気が必要だ」と言って、銀容が愛した品を牧雲笙に手渡した。「魅族に生まれ至高の愛のみを求める、それが銀容様です」と言って林秀曼は去っていった。袋には水晶玉が入っていた。林秀曼は苦しみながら館に戻り、拝礼をして中に入った。(6話)

 

<蘇語凝(スーユーニン)>

皇宮内で第二王子 牧雲陸(ムーユンリュー)が秀女たちに詩を読んでいる。その建物の外を、寒江が歩いている。牧雲陸に詩を気に入られた蘇語凝は、手伝いをするよう命じられる。ためらっていると、南枯月漓が出張ってくるが受け入れられない。結局、蘇語凝が手伝うことになり、南枯月漓は殺意を抱く。(5話)

 

蘇語凝が庭を歩いていると、穆如寒江を見かける。蘇語凝は以前に助けてくれた人ですね、と尋ねるが、彼女が秀女なので、寒江は答えずに逃げ出す。蘇語凝は自分の名前を告げる。

 

蘇語凝が廊下を歩いていると、突然 三人の秀女に襲われる。そこへ穆如寒江が助けに入り、今後は自分が蘇語凝を守ると名乗る。南枯月漓が脇から登場し、「皇后に叱られるわよ」と反論する。秀女の一人が、寒江が穆如家の者だと気づいたので逃げていく。蘇語凝も、ここで彼が穆如家の者だと知る。(6話)

 

観星閣:

郁非星(ユーフェイシン)が光る。

 

皇宮内:

皇極経天派(ホォワンジージンティエンパイ)の聖師 苓鹤清(リンフーチン)が皇帝に謁見にやってきて、「郁非星が光った、国が乱れる予兆だ」と告げる。皇帝が「穆如槊の息子がきっかけか?」と聞くと、否定しない。皇帝は「星命は信じるが従わない」と告げる。苓鹤清は、「穆如槊の息子は、いずれ牧雲笙と戦うことになるだろう」と予言する。

皇帝は、明日 皇子を集めて皇太子を決めると告げるが、「牧雲笙が生まれたことで、運命はすでに決まっている」と苓鹤清が反論する。皇后の太监が立ち聞きしており、すぐに皇后へ報告する。報告を受けた皇后は、自分の息子で第三皇子に合戈(フーグ)を呼び戻すよう命じる。

 

翌日、大臣と皇子を集め、皇帝は治世の方法を聞く。遅れて合戈が参内し、官吏を許可なく死罪にしたことを問い詰められる。合戈は、「辰月教(チェンユエジャオ)が現れ、天下が乱れるという噂を流した罪で首をさらした。魅族が現れて人族を脅かしている」と訴える。続けて、牧雲笙の行動を制限するよう進言する。そこへ牧雲笙が参内するが、合戈は続けて、牧雲笙を常人として扱ってはいけない、と進言したため、皇帝の怒りを買い引っ立てられる。牧雲笙は合戈の話の意味を問うが、皇帝は無言で立ち去る。

 

合戈は宮殿の前で跪いている。その後、皇后のところへ行き、皇帝に気に入れらるにはどうしたら良いか聞く。皇后は「自分の好きなように生きたらよい」と伝えるが、合戈は皇太子になって皇后を守りたいという。そして、銀容妃はどこにいるのか聞く。合戈は永銀宮の外壁を歩いて、居場所を見つけるのであった。

 

朝廷では、第一皇子 牧雲寒(ムーユン ハン)を瀚洲(ハンジョウ)に赴任させるので、準備を整えるよう、皇帝が穆如槊に命じている。

 

大臣がおのおのに皇太子を推挙するなか、星読みの苓鹤清が、笙を皇太子に推挙する。「笙が皇太子になれば天下が乱れるという予言だから、皇太子にしない」と皇帝が言うが、苓鹤清は「予言は避けられない」と告げる。(5話) 

皇帝の部屋:

皇帝は銀容妃を思い出している。銀容妃は笙に自由を与えるよう願っていた。そこへ皇后がやってくる。

「合戈を皇太子にしたいのか」、と皇帝が聞くと、「そうではなく、合戈を天啓の自分の近くにおきたい」、という皇后の願いであった。

皇帝は、「合戈は腹黒いので辺境へやるつもりだ」と答える。皇后は、「では交代が牧雲笙を手元に置くのは、やましい気持ちがあるからですね」と、皇帝が銀容妃を剣で突き刺して傷つけたことに言及する。皇帝は激怒し、合戈を澜洲へ派遣することを決定する。

 

南枯徳(ナングーダー)、合戈、墨禹辰(モーユチェン)の密会:

合戈は、大叔父の南枯徳と密会する。合戈は墨禹辰を連れてくる。南枯家は、穆如家と戦って兵権を得たいと願っている、と大叔父が伝える。墨禹辰は辰月教 寂部の長老だと合戈が明かす。「辰月教が現れる時、天下が乱れる」(5話)

墨禹辰は続けて、「穆如寒江が牧雲笙と出逢ってしまったので戦乱は免れないが、自分を皇帝に紹介してくれれば、南枯家の希望は叶う」と告げて退室する。(6話)

 

端朝 永寧15年 宛州(ワンジョウ)  淮安

鄴王 牧云乐(イエワン ムーユンルヮン)の館

牧云乐が河洛族に作らせた鎧をみていると、墨禹辰からの密書が届く。そこへ、夫人がやってきて「最近どうして練兵をしているのか?」と問い詰める。夫人は穆如槊の妹であった。牧云乐は、天下をとろうという気持ちはなく、夫人と楽しく暮らしていたい、と話す。(6話)

  

皇宮:

皇帝が穆如槊と会う。「牧云乐から届いた鎧の返礼には、なにが良いか」と問う。続けて「軍馬を送って受け取れば、宛州への防御を固めよ」と穆如槊に伝える。「兄が皇帝になるより、自分が皇帝になったほうが国にとってはよかった。もし兄が謀反をおこしたら、穆如家が朕を助けよ」と命令すると、穆如槊は「牧云の天下を守る」と誓う。(6話)

 

皇后が皇帝に会いにやってくる。牧雲笙の具合は良くなったが、銀容の侍女である林秀曼が断心草の毒で死んだことを伝える。(6話)

 

 

<解説>

ついに、穆如寒江と牧雲笙が出会います。二人は自分の予言のことを知っていて、これから予言に抗おうと生きていきます。

穆如寒江と蘇語凝も出会います。共に「未来の帝王」と「未来の皇后」です。牧雲笙も「未来の皇帝」ですが、蘇語凝はどちらと結ばれるのでしょうか?

牧雲笙は、ついに自身の出生の秘密を知ってしまいます。どうして皆から忌み嫌われていたのかもわかります。そして、ますます孤独を深めるのですが、穆如寒江がいてよかったですね。また、その秘密を踏まえて、皇帝と皇后の愛憎感情も理解できますね。

 

そして、野心を抱いた人々が次々と登場します。

まずは皇帝の兄、牧云欒(牧云乐)は、これから重要な動きをしていきます。予言を利用する人物の一人です。

第3皇子の合戈も、ストーリーの最後まで見逃せない動きをします。彼は馬鹿ですが、運があります。それに絡んでいくのが、南枯月漓。これからの彼女の動きも注目です。

最後に、一番怪しいのが墨禹辰です。彼の目的はなんなのでしょうか?

次回をお楽しみに!