本格派歴史大作 秦の中国統一を丁寧に描く「始皇帝 天下統一」

始皇帝 天下統一」

(原題:大秦赋 2020年 全78話)

 

WOWOWで放送中!

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<ぽいんと>

#戦国時代

大河ドラマ

始皇帝

#歴史に忠実

#オススメ度:☆☆☆☆☆

 

<あらすじ>

紀元前259年(日本は弥生時代)、中国大陸では戦国七雄が並び立ち、覇権争いが激しい戦国時代の後期。趙に人質に出されていた秦の昭襄王(ジャオシャンワン)の孫である子楚(ツーチュ)は、大商人の吕不韦(リュブーウェイ)に助けられ、なんとか日々を過ごしていた。戦のどさくさに紛れ、吕不韦は子楚を救い出したが、妻の赵姬(ジャオチー)と息子の嬴政(インジョン)を趙に残してきてしまう。

秦に戻った子楚は、かねてよりの吕不韦の根回しにより、父 安国君(アングオジュン)の妃の一人である华阳夫人(ファーヤンフーレン)の養子となり、皇太子となる。その間、趙にいる赵姬と嬴政はつらい日々を過ごしていた…。

 

<みどころ>

超本格派大河ドラマです。

脚本の制作に8年間、ロケ地は1000箇所以上、衣装は11,000着、鎧は4000着が用意されました。主人公の嬴政の服装だけで80着ありました。

 

また戦闘シーンも数多く登場しますが、そこに出てくる戦車、軽馬車、城攻めの車を80両も製作。剣や盾なども1万以上と作られました。スケールが半端ないですね!

当時の時代考証についても大変忠実に再現されています。秦の兵士たちの顔や衣装は、兵馬俑を彷彿させ、まるで彼らが生き返ったみたいです。

 

また、当時は諸子百家と呼ばれる様々な思想家が輩出した時代。それぞれの思想を戦わせる場面も数多く出てきます。少し難解ですがおもしろいです。始皇帝が重んじたのは法家、それを実行させたのが、思想家の李斯と韩非子。当時の思想家たちの活躍も見どころのひとつです。

 

出演俳優陣も豪華です。主人公の始皇帝を演じるのは、张鲁一(ジャンルーイ)。1980年生まれ、北京出身です。東野圭吾の小説「容疑者Xの献身」の中国版映画に石神の役で出演しています。独特の雰囲気がある役者さんですね。

 

始皇帝が即位したのは少年でしたから、成人するまで「仲父」として権勢をふるうのが、始皇帝の父を秦に連れ帰った立役者の吕不韦(リュブーウェイ)。演じているのは、「鬼谷子」で異彩の演技を発していた段奕宏(ドァン・イーホン) 1973年生まれ、ウィグル出身ですが漢族です。甲高いお声が耳に残ります。大変迫力のある演技が魅力的です。

 

他にも重厚な役者陣が多数出演。当時の重たい雰囲気を醸し出しています。今までよくあるような、美男美女が出てくるドラマではなく、あくまで史実に照らし合われて演技派の役者が勢揃いです。歴史好き、三国志好きには必見です!

 

他にも始皇帝」もののドラマとしては、「麗姫と始皇帝〜月下の誓い〜」がありますが、こちらは美男美女系のドラマです(笑)。また、始皇帝の母を主人公にした「「コウラン伝 始皇帝の母」もあります。このドラマは、史実が結構無視され、主人公を美化しているので、歴史好きにはあんまり受けないかもしれません(爆)。日本では、漫画の「キングダム」もありますし、始皇帝についてのお話はだんだんとお馴染みになってきてますね。比較してみるのも面白いと思います。

 

 

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