映画並みのスケールでファンタジードラマを楽しむ「九州縹緲録(ひょうびょうろく)」

映画並みのスケールでファンタジードラマを楽しむ

「九州縹緲録(ひょうびょうろく)〜宿命を継ぐ者〜」

(原題:九州缥缈录 2019年 全56話)

 

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<ぽいんと>

#ファンタジー

大河ドラマ

#アクション

#青年の成長とロマンス

#権力闘争

#オススメ度:☆☆☆☆☆

 

<あらすじ>

江南(ジャンナン)の小説『九州缥缈录(ジョウジョウ ピャオミャオリュ)』シリーズが原作。

北陸では、青陽部(チンヤンブ)と真颜部(ジェンヤンブ)の部族間で争いがおこり、真颜部の長、龙格真煌(ロングチェンホヮン)が投降を拒否したため皆殺しとなった。養子の阿苏勒(アスラ)は幼馴染みの苏玛(スマ)と共に戦乱を逃れたが、青陽部に捕まる。実は、阿苏勒は青陽部の末息子で世継ぎである、と聞かされるが、すぐに受け入れられない。

やがて、東陸の下唐国(シャタングオ)の王女との婚姻話が持ち上がり、阿苏勒は吕归尘(リュグイチェン)と名を変えて、下唐国へ向かう。道中で刺客に襲われ、苏玛が犠牲となる。また、街にはいると別の騒動を起こしていた宁州羽族(ニンジョウ ユズ)第二王朝の王女 羽然(ユーラン)と、武人の家に生まれた姬野(ジーイエ)と偶然出会う。羽然は、叔母で下唐国の国師である宫羽衣(ゴンユーイ)の庇護のもと下唐国に身を寄せていた。姬野は側女の子であったため、父親から冷遇されるも、武人としての志を持っていた。三人は偶然に出会い、友情を温めていく。やがて、各国の騒乱に巻き込まれるうち、それぞれの出自と宿命が明らかとなっていく。

 

<みどころ>

原作の著者 江南(ジャンナン)は、中国で最も売れている小説家のひとりです。本作は「九州」シリーズのなかのひとつで、2001年から『九州缥缈录(ジョウジョウ ピャオミャオリュ)』シリーズの執筆にとりかかり、2005年から発刊開始、シリーズ6冊を上梓、国内読者からの圧倒的な支持を得ています。

 

この「九州」シリーズはファンタジー小説で、架空の土地「九州」にいる人族について語られ、主に北陸の遊牧民族と東陸の王朝との覇権争いが描かれています。このようなファンが多い小説のドラマなので、映像が大変凝った描写になっていて、毎回映画のようです。

 

またこの「九州」シリーズは他の作家も描いており、先に日本で放送された海上牧雲記」もシリーズのひとつです。

 

主人公は三人、青陽部(チンヤンブ)の世継ぎ 吕归尘(リュグイチェン)、宁州羽族(ニンジョウ ユズ)第二王朝の王女 羽然(ユーラン)、東陸の没落貴族 姫家の長男だが非嫡出子の姬野ジーイエ)です。この三人の成長物語であり、大陸での覇権争いが語られます。

 

北陸を支配しているのは青陽部、東陸の宗主国天啓国(ティエンチーグオ)、ほかにも大国としては離国(リーグオ)と下唐国(シャータングオ)などがあります。

 

また、謎の組織がふたつでてきます。ひとつは武士の集団 天駆(ティエンチュ)、もう一つは邪教の集団 辰月教(チェンユエジャオ)です。この国同士の覇権争いに謎の組織がからみ、騒乱の展開となっていきます。登場するキャラクターもそれぞれ魅力的で、エピソードも満載です。

海上牧雲記」とどっちを見ようか迷っているなら、私はこちらをオススメします(笑)